緊張による白衣高血圧の最新トピック

緊張すると血圧が上がる白衣高血圧の定義

白衣高血圧という言葉は、診察に入って白衣を着た先生を見ると数値が上がってしまうことからこの呼び名になっております。 ガイドラインにも緊張で血圧が上がることに関して詳しく記載されていて、高血圧の患者さんの15~30%はこれにあたると言われております。 診断基準は以下のようになります。

  • 診察室血圧が140以上
  • 家庭血圧が135未満

自宅で測ると数値は低いが、病院では必ず高くなってしまい、何度も見慣れた医師でも血圧が緊張で上がってしまうようです。 正確な判定方法としては、24時間血圧測定のABPMという装置を付けることで30分間隔で24時間計測して、数値を波形で見て判断するのが間違いはない方法です。

参考:高血圧ガイドライン2014

10年後に本当の高血圧になる確率が正常者の2.5~3倍

上記のグラフは白衣高血圧の人の平均的な数値の時間軸に伴う変化を測定したものです。 最初に病院に到着した時点で上がり、診察室に入室で上がり、測定開始で上がります。 2016年、2017年に海外の論分で緊張による血圧が上がるのは一時的なものではなく、その後の将来の健康にも影響を及ぼすという臨床データが複数上がってきました。 2016年にイタリアのGuido Grassi教授の論文では、225人の白衣高血圧の人の10年経過を見ると本当の高血圧になった割合が43%にも昇り、これは普通の健康者と比較して2.5倍高かったことになります。 また、別の研究でも白衣高血圧だと糖尿病になる確率、肥満になる確率が3倍も高いというデータもあります。 これらの事から、緊張して不安で血圧の数値が上がってしまった訳ではなく、本当の原因は違う理由があるのではないかと考えられています。

参考:白衣高血圧の解読2017年(英文)

白衣高血圧よりも家庭血圧が優先され治療は受けない

現在の状況では、家庭で計測する血圧を重視する方向性になっております。 厚生労働省の高血圧ガイドラインでも示されており、過去の臨床データを比較しても、血管障害が起きてしまう確率と関係しているのは自宅での計測値であると述べられています。 初めて病院に血圧を下げるのに初診で行くと、最初に自宅で数値を朝昼晩と1ヵ月ほど計測してもらうように言われると思います。 病院での数値よりも自宅での数値が重要なので、血圧が緊張で高かったとしても薬をいきなり処方して治療にあたることは基本的にはありません。

 血圧を下げる薬やサプリメント

緊張による血圧の上昇の白衣高血圧になる人の特徴は収縮期・女性・高齢・非喫煙

統計データなので理由は不明ですが、緊張による白衣高血圧になる人は下記のようなケースに見受けられます。

  • 収縮期が10~30mmHg高い
  • 閉経後の女性
  • 非喫煙者

特に生理が終わった女性に多く見受けられるようです。 また、下の血圧(拡張期)の上昇はないので、診察室で計測して拡張期が100を超えていたのが緊張が原因だったというようなことはないようです。

2018年現在も正確な原因は分かってなく緊張というより条件反射

医師の前だけ緊張して血圧が上がるのは、「受診への精神的不安」「万が一病気と言われた時の防御反応」「精神的ストレス」と一般的には言われてきました。 自宅で測れば問題ない数値の範囲なので、降圧剤は処方されず様子見ということで経過観察になることがほんとんどでした。 最近の研究では、どうやら緊張のような精神的なものが血圧を上げているのではなく、条件反射なのではと考えられています。 緊張ならば脈拍も早くなるのですが、白衣高血圧の場合の多くは脈拍の変化はありません。 2018年の現在でも原因は分かってないですが、将来的な予後として白衣高血圧だと糖尿病になったり本当の高血圧になったり肥満になる可能性が高いことが分かっています。 緊張して血圧が高いことを軽視するのではなく、予防医学として普段から健康に気を遣うように生活することが重要と言われております。


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